宜野湾の西海岸道路 全線高架へ 那覇空港~中部で9分短縮 渋滞緩和を期待 沖縄


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 沖縄総合事務局は24日までに、社会資本整備審議会道路分科会沖縄地方小委員会(委員長・下里哲弘琉球大工学部教授)を開き、西海岸道路宜野湾地区の整備方針について、全線を高架とする案が妥当と判断した。並行する国道58号は交通渋滞が慢性化しており、全線整備で周辺地域の渋滞緩和に期待する。

 昨年12月に委員会は開かれた。西海岸道路宜野湾地区は宜野湾市の宇地泊交差点から北谷町の北谷南交差点までの約5.8キロの区間。整備方針では同市の宇地泊交差点から伊佐北交差点を高架と地上各4車線の計8車線、伊佐北交差点から北谷南交差点を高架4車線、地上6車線の計10車線を想定する。高架区間の中間にはインターチェンジ(IC)を2カ所設置する。事業費は最大で約1400億円を見込む。

 委員会では2021年1月から(1)全線高架案(2)宜野湾市の海浜公園入口交差点付近から伊佐北交差点までを地上8車線で整備する案―の2つを比較検討した結果、(1)が那覇空港から本島中部への所要時間が約9分短縮、宜野湾バイパスの交通量は1日当たり4万台減るなど、(2)より効果が見込まれ、委員会は全線高架での整備が妥当だと判断した。

 総合事務局は今回の判断を踏まえ、今後正式な事業化に向けて詳細なルートの検討や都市計画決定に向けた手続きなどを進める。一方で調整に要する時間は不透明なため、着工や完成の時期は未定という。
 (武井悠)


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