「家庭向け電気代431円上乗せ」沖縄電力、4月から 託送料


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 沖縄電力が経済産業省に申請していた送配電網の利用料「託送料金」の値上げが1月27日、認められた。4月から電気料金に反映される。標準家庭(月間使用量260キロワット時)の場合、沖電が政府に申請中の39.9%(3473円)の値上げとは別に、毎月の電気料金に431円上乗せされる。

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 託送料金は送配電網の利用料に当たり、沖電など小売事業者が電気料金に転嫁している。

 現在、沖電の標準家庭の電気料金は8847円。申請中の値上げが認められれば、託送料金の値上げ分と合わせた電気料金は44.1%増の1万2751円に上がる。ただ、政府の負担軽減策で9月まで標準家庭では月額1820円の値引き措置があり、実際の電気料金は1万931円となる見込み。

 託送料金は家庭向けのほか、企業向けの契約メニューでも基本料金と電力量料金に上乗せされる。
 (當山幸都)


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