PFOS含む泡消火剤がコザ・ミュージックタウンで漏出 駐車場棟設備から 沖縄市上地


この記事を書いた人 Avatar photo 島袋 貞治
沖縄市が管理するコザ・ミュージックタウン=沖縄市上地

 【沖縄】沖縄市が管理する「コザ・ミュージックタウン」(沖縄市上地)の駐車場棟の消火設備から1月25日、有害性が指摘される有機フッ素化合物の一種PFOS(ピーフォス)を含む泡消火剤が駐車場内に漏れ出た。2月7日までに、市への取材で分かった。市の推定によると漏出した泡消火剤は約2㍑で、PFOSはうち0.06㍑だった。駐車場外への排水はなかったという。

 泡消火剤は3階と4階の天井配管の計2カ所から漏れ出た。市によると原因は配管の劣化によるもの。市消防によると、毎年総合点検と機器点検を各1回ずつ実施しており、前回の点検では問題はなかったとみられる。消火設備はミュージックタウンが完成した2007年からあり、約15年使用されている。

 1月25日午前9時ごろ、警備員が4階屋内駐車場の天井配管から液体が滴り落ちているのを発見。防犯カメラの映像を確認すると、前日24日の午後9時ごろから漏れ出ていた可能性があるという。市は25日中に応急処置をし、劣化のあった部品を交換した。

 市消防が2021年度に市の施設を対象にした調査で、同駐車場棟の消火設備にPFOSが含まれていたことが判明している。市の施設でPFOSを含む消火設備があるのは、ミュージックタウンのみ。

 市は23年度に同駐車場棟の消火設備の改修工事と、PFOSを含まない消火剤に入れ替える計画をしている。(石井恵理菜)