沖縄満州会解散へ 会員高齢化で運営困難 15日に総会


この記事を書いた人 田盛 良一

 中国の旧満州、旧関東州に戦前居住していた県関係者でつくる「沖縄満州会」(名城郁子会長)が高齢化のため、解散する。15日に那覇市内で解散総会を開く。

 同会は引き揚げやシベリア抑留、開拓団の体験などを語り合う場として2001年7月に設立。年に1回、総会と懇親会を開き体験を語り合ってきた。初代会長は料理研究家の故新島正子さん。稲嶺恵一元知事が顧問を務める。
 現在会員は約200人いるが、高齢化のため会の運営が難しくなっていた。
 名城会長(81)は「沖縄では地上戦の体験が壮絶で、満州での体験を話すなんておこがましいと、会ができるまで自分の体験を話したことがない人は大勢いた。体験を話し、互いに慰め合い、温かい気持ちになる場がなくなるのは残念だが、最近は役員のなり手もおらず解散を決めた」と話した。
 沖縄満州会は解散に合わせ、手記やこれまでの活動などをまとめた記念誌「沖縄それぞれの満州」を発行する予定。