社会

米軍、キンザー汚染認める 70年代にずさん処理 公開資料で判明

 浦添市の米軍牧港補給地区(キャンプ・キンザー)に関し、米軍が土壌汚染を認め、詳しい汚染状況や対応策が示されている資料がこのほど、米軍により初めて公開された。英国人ジャーナリストのジョン・ミッチェル氏が情報公開請求で入手。資料から1986年10月、キンザー沿岸で農薬のディルドリンなどが原因で魚の大量死が発生していたことが新たに分かった。米軍自身が過去のずさんな処理を認め、90年代に入ってもキンザー内の土壌汚染を懸念していたことが文書で分かった。

 文書は93年7月に作成された「キャンプ・キンザーの有害物質による汚染の可能性に関する資料」の題名で82ページ。74年末から翌年3月にかけて、農薬や殺虫剤が原因の魚の大量死がしばしば発生していた。
 文書によると86年の魚の大量死は建設作業員を通して浦添市の通報により発覚。県が作成したと思われる英文の文書もあり「浦添ふ頭地区の工事に起因する」とある。場所は74年に魚の大量死が発生し、農薬などの化学物質が入った大量のドラム缶を野積みしていた保管場所に近い沿岸。過去の浄化が不十分で死魚が再発したとみられる。
 米軍も場当たり的な処理だったことを公開文書で示しており、75年以降どう浄化したか最終的な報告書がないことも記されている。
 86年当時、製造・販売が禁止されていた農薬のクロルデン、ディルドリン、さらにポリ塩化ビフェニール(PCB)に汚染された油類などが「高いレベルで土壌や水、魚に含まれていた」とある。資料によると、当時県や浦添市も把握していたが新聞報道はなされていない。県は「(資料を)調べてみる」としている。(知花亜美)