県内3地銀、増収増益 好調経済を反映 15年中間決算


この記事を書いた人 田盛 良一

 県内地銀3行(琉球銀行、沖縄銀行、沖縄海邦銀行)の2015年9月連結中間決算が12日までに出そろった。競争激化による貸出金利回りの低下傾向は続くが、県経済の好調さを背景に、低下分を上回る形で、貸出金が伸長し、3行全体の売上高に当たる経常収益は前年同期比8・1%増の622億円となった。企業の業績改善により与信費用も減少し、経常利益は26・1%増の135億円、中間純利益は69・2%増の132億円となり、いずれも増収増益となった。

 貸出金は旺盛な住宅需要に連動した不動産業や建設業だけでなく、医療・福祉や製造業など幅広い業種に広がった。預かり資産手数料などの役務収益も増加基調にあり、各行ともさらなる需要の掘り起こしに向け、営業力強化や商品の差別化に力を注いでいる。
 不良債権残高の3行合計は、15年3月比で3・4%増の623億円。不良債権比率は0・05ポイント悪化の1・95%となった。銀行の規模を示す総資産は県内の景況感も反映して3行全体で14年9月比4・3%増の4兆9650億円となった。総資金量は4・3%増の4兆4794億円。総融資量は5%増の3兆733億円。