300席の子ども食堂、沖縄市に来月開設


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
「子ども食堂」と「無料学習塾」を開設するNPO法人プロミスキーパーズの山内昌良代表(中央)と事務所を構えるウーマンズプライドのスミス美咲代表(同4人目)ら関係者=沖縄市住吉の旧住吉会館

 【沖縄】生活困窮者を支援するNPO法人プロミスキーパーズ(山内昌良代表)は、子どもたちに食事と憩いの場を提供する「子ども食堂」と「無料学習塾」を、沖縄市住吉の旧住吉会館で開設する。毎日、無料で夕食を提供する食堂は、最大300席ほど座席を設け、県内最大規模の子ども食堂になる。12月20日のオープンを目指して改装作業を進めている。

沖縄市住吉の旧住吉会館

 施設内には、米軍人との交際や結婚のトラブル相談を受け付けるNPO団体ウーマンズプライド(スミス美咲代表)も事務所を構え、女性の支援にも取り組む。
 子ども食堂は、経済的に困窮する世帯や、親が仕事などで不在のため子どもだけで食事を取る孤食の子どもたちを支えるため、全国で広がっている。県内では浦添市や沖縄市で開設されている。
 施設では地域の小中高校生を中心に夕食を提供する。成長過程に合わせ料理や配膳の手伝いなどを共に行い子どもたちの自立も促す。県内大学生などにボランティア講師の協力を呼び掛けて無料学習塾も開く。
 スタッフの栗生みどりさんは「一日の食事が学校給食だけで、毎日の食事を満足に取れない子どもがいる。無料で食事、教育を提供することで本当に困っている家庭、子どもたちを支援していきたい」と話す。
 「プロミス-」は、生活困窮家庭が多く就学援助の受給率が県内で最も高い沖縄市での施設開設を検討してきた。今後は沖縄市を拠点に中部圏域での支援拡大も視野に入れる。
 山内代表は「ホームレスや罪を犯した人たちの多くは、小さい時の貧困や親からの虐待が原因になることが多い。負の連鎖を断ち切るために子どもの時からの支援、ケアが大事だ」と施設の意義を語った。「プロミス-」は食料の提供や寄付、ボランティアの協力を呼び掛けている。問い合わせはプロミスのスタッフ(電話)080(2707)4416まで。(宮城征彦)