高齢者死亡事故が増加 県内ことし13人、4年ぶり高水準


社会
この記事を書いた人 田盛 良一

 65歳以上の高齢者の交通死亡事故がことし、増加傾向にあることが19日までに県警のまとめで分かった。11月18日までの死亡事故者38人のうち高齢者は13人(構成率34・2%)で、前年同期より5人増えた。11月に入って高齢運転者による交通死亡事故も立て続けに発生した。県内では高齢者の死亡事故は全国と比べて低い傾向にあるが、ことしは4年ぶりに高い水準を記録している。

 県警は「高齢運転者による事故原因は安全運転への意識の欠如が挙げられる。一時停止や左右、前後の確認など徹底してほしい」と呼び掛けている。
 過去5年間で最も高齢者の死亡事故が多かったのは2010年の19人(構成率40・4%)。ことしは構成率が4年ぶりに30%台を突破した。県警によると、交通死亡事故者に占める高齢者の割合の全国平均は約52%。沖縄は全国で高齢者の死亡事故数が最も低い。
 亡くなった高齢歩行者13人のうち10人は道路を横断中の歩行者だった。特に夜から朝方にかけて9人と集中して発生している。県警は「これからの時期は日が暮れるのが早くなるので注意してほしい」と注意を促している。
 11月に入ってからは交通死亡事故が連続で発生し、5件の交通死亡事故のうち3件が65歳以上の高齢運転者によるものだった。16日には石垣で軽自動車を運転していた69歳の女性が、バイクを運転していた男性に衝突して死亡させる事故が発生した。
 県警は「運転する時は常に時間にゆとりを持って、安全運転を心掛けてほしい」と訴えた。
(仲吉輝、梅田正覚)