国の文化審議会(宮田亮平会長)は20日、石垣市の「ンタナーラのサキシマスオウノキ群落」と伊平屋村の「伊平屋島の念頭平松」を国指定天然記念物に新指定するよう、馳浩文部科学相に答申した。県内の特別天然記念物・天然記念物は54件となる。
「ンタナーラのサキシマスオウノキ群落」は通常マングローブ湿地の内陸部に自生するサキシマスオウノキが標高60メートルを超える地域に群生しており、石垣島の地史を考える上で、極めて重要とされている。
「伊平屋島の念頭平松」は、四方八方に11~15メートルの枝を伸ばした美観を形成している。伝承によると、念頭平松は280年前に植えられたとされており、沖縄戦や戦後の混乱期を乗り越えた数少ない老木といえる。
諸見里明県教育長は「両市村と協力し、文化財保存の推進をさらに図るべく、支援していきたい」と指定を喜んだ。