「警備範囲超えている」 ヘリ基地反対協、海保の過剰警備批判


この記事を書いた人 謝花 稔
海保に「拘束時に警備の範囲を超える行為を慎んでほしい」と訴える、ヘリ基地反対教の仲本興真事務局次長(右)=21日午前10時8分、名護市

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で、移設に反対するヘリ基地反対協議会は21日、海上保安庁の「過剰警備」によってけが人が相次いだことに対する記者会見を開いた。

 ヘリ基地反対協の仲本興真事務局次長は、海上抗議では非暴力性を徹底しているにも関わらず、一部の海保職員が拘束時にカヌー隊メンバーを海に沈めたり、力ずくで押さえ付けたりしていることを指摘。「海保は警備の範囲を超えた、恐怖を感じさせる行為を慎んでほしい」と訴えた。来週にも中城海上保安部へ申し入れする予定。
 海上抗議行動では18日に抗議船船長が4人の海上保安官に押さえ込まれ、意識朦朧(もうろう)となり、嘔吐(おうと)した。20日にはカヌーメンバーの男性1人が腕で首を締め付けられ、頸椎ねんざと診断された。
 米軍キャンプ・シュワブ前では、移設に反対する市民が早朝の座り込み行動を実施。機動隊が市民を排除した間に、工事関係車両約20台が基地内に入った。大浦湾海上では海底掘削調査が進められており、市民らは抗議船やカヌーなどで移設反対を訴えている。【琉球新報電子版】