辺野古で発見の土器、文化財に 今週にも県教委認定 工事日程影響か


この記事を書いた人 田盛 良一

 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で、埋め立て予定地の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部で発見された土器や石器とみられる物を、県教育委員会は早ければ今週にも、文化財保護法に基づき文化財と認定する。24日以降に県教委の担当者が名護市へ赴き、実物を見て詳しく調べる。今後の展開次第で、新基地建設工事の進捗(しんちょく)に影響を及ぼす可能性が高い。

 土器や石器とみられる物が発見された地域では2月に文化財「碇石(いかりいし)」も発見されている。文化財と認定されれば、発見現場一帯の遺跡認定に向けて、市教委は県と調整に入る。
 一帯が遺跡に認定された場合、実際に掘って遺跡の範囲を確認する試掘調査など、文化財保護法に基づく調査が必要になる。場合によっては試掘調査の後、さらに記録保存のための調査を実施することもある。
 県教育庁文化財課は「人工物とみられる土器は文化財の可能性が高い」と現時点での所感を述べた。一方で石器のような物に関しては、慎重な調査が必要だとしている。
 県教委は18日、名護市教委が送付した土器や石器のような物に関する書類を受け取った。その後、書類調査を進めてきたが、土器の年代や石器のような物に加工の跡があるかどうかを調べるために、実物を見て判断する。