キングス連勝止まる TKbjリーグ第13戦


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キングス―京都 ドリブルで相手守備を突破する山内盛久=21日、沖縄市体育館(屋嘉部長将撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=10勝2敗)は21日、沖縄市体育館で京都ハンナリーズ(同3位=9勝3敗)と今季第13戦を行い、70―72で敗れて連勝は5でストップした。キングスは3位に後退した。第1クオーター(Q)はキングス、京都がともに激しい守備で相手の攻撃を防ぎ、互いに主導権を握れない接戦となった。京都のミスが増え始めた第2Qの序盤はキングスがリードを保ったが、外国籍選手を中心にインサイドを切り崩す京都が勢いを取り戻し、前半は38―41で終えた。第3Qは京都がスタートダッシュを仕掛け、キングスはリードを広げられた。タイムアウトで流れを切ったキングスは山内盛久が攻守で力を発揮して猛追し、岸本隆一の連続3点弾で逆転に成功した。それでもインサイドで強さを見せた京都が食らいつき、接戦の末に白星を逃した。京都との第2戦は22日午後2時から同体育館で行われる。(観客3058人)

京都ハンナリーズ(10勝3敗)
 72―70(17―19,24―19,15―19,16―13)
琉球ゴールデンキングス(10勝3敗)

 【評】両チームの堅守がぶつかり合う接戦で、要所で集中力を見せた京都に軍配が上がった。前半からキングスと京都が激しくプレッシャーを仕掛け、相手にいい形でシュートを打たせなかった。後半は京都がインサイドで点を重ねると、キングスは外から得点してクロスゲームに持ち込んだ。残り時間1分を切って1点を争っていたが、京都は好機を点につなげ、キングスは勝負どころでターンオーバーが出た。(平安太一)

◆我慢比べに負けた
 伊佐勉監督(キングス)の話 自分たちで我慢比べに負けた。京都は統率の取れたチームで崩れないのは知っていた。僕らはチームで戦う時間もあったが、個人で戦う時間があって、それが最後の2点差になった。チーム力を出せるメンタルについてもう一度、話し合いたい。

◆勝ちが転がってきた
 浜口炎HC(京都)の話 両チームアウトサイドが決まらないタフなゲームで勝ちが転がってきて良かった。最後のクロスゲームで相手に試合をひっくり返されても、選手たちが落ち着いていた。

◆流れ保てず 逆転許す
 残り時間1分を切ってキングスのリードは1点。インサイドに切り込んだ京都がシュートを沈め、逆転された。キングスはイバン・ラベネルにボールを託すがシュートは決まらず、速攻を受けてビハインドは3点に。残り時間は22秒。喜多川修平がシュートをねじ込んで1点差に迫ると、京都のミスを誘って再び攻撃権を手にした。逆転を狙ったキングスだったが、大事な場面でファウルを犯して勝利が遠のいた。
 「もっと自分たちのペースで試合ができた」と山内盛久は言う。第2Qは京都のミスを逃さずにリードを広げ、第3Qは岸本隆一の連続3点弾で流れを引き寄せた。「3年前(2012―13シーズン)のプレーオフで京都に負けた悔しさを忘れていない」と語る山内は攻守で存在感を示し、何度もチームを勢いづけた。しかしシュートミスやファウルでいい流れは断ち切られ、山内は「自分たちで崩れた」と反省する。
 強敵との今季初顔合わせは2点差の惜敗。そして、今季ホーム初黒星となった。伊佐勉監督は「レベルの高い試合だった」と選手の奮闘をたたえながら、「チームで戦う意識は京都が上だった」と敗因を分析する。17得点と爆発した山内も、「周りをもっと生かせないと満足できない」とチームバスケを貫くことの重要性を強調し、「明日(22日)から切り替えていい修正をする」と拳を握った。(平安太一)