社会

辺野古作業ヤード予定地に遺物か 名護市、遺跡認定申請へ

 【名護】米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設で、埋め立て作業に使用するキャンプ・シュワブ内の辺野古崎にある作業ヤード予定地で遺物とみられるものが複数見つかっていたことが4日、市教育委員会への取材で分かった。土器や石器が発見された沿岸部に近いため、市教委は沿岸部と陸地を合わせて遺跡に認定するよう県に申請する方針を示している。

 試掘で文化財などの「客観的な根拠資料」が出てくることが遺跡認定の基準となっており、遺物が文化財だった場合、遺跡に認定される可能性が高くなった。
 仮に遺物が文化財で、沿岸部と陸域が遺跡に認定された場合は、調査が必要になる場所が増え、工事への影響も広がりそうだ。
 市教委は7月から、移設工事に関連して作業ヤード予定地や大浦湾側の仮設道路予定地で文化財試掘調査を始めており、調査中に見つかった。
 調査は年内で終了する予定。見つかった遺物は早くて年内にも文化財認定に向けた手続きを進めるとしている。
 市教育委員会文化課の比嘉久課長は「海岸部分を遺跡に認定したいと思っているが、それに関連する陸地の部分で行っている試掘調査の結果を含め、遺跡の範囲などを決めていきたい」と陸地と併せ遺跡認定を求める考えを示した。
 県教育委員会は遺物とみられるものの発見について、「年代や発見点数など具体的な情報がないと何とも言えない」と現時点での回答を控えた。
 沖縄考古学会の當眞嗣一会長は、新たな遺物とみられるものの発見に「海岸線に発達した砂丘や小川がある辺野古には以前から遺跡が豊富にあると思われていた」と述べ、現場が遺跡である可能性を指摘した。
 また、名護市はシュワブ内の辺野古ダム周辺で発見された琉球王朝時代の宿道など遺跡群の現物保存を求める方針をあらためて示した。(田吹遥子、安富智希)



琉球新報