スタジオジブリの高畑さん「沖縄のこと全部支持している」 新基地強行「許し難い」


この記事を書いた人 田盛 良一
講演するスタジオジブリアニメーション映画監督の高畑勲さん=5日、那覇市国場の沖縄大学

 「火垂るの墓」などで知られるスタジオジブリのアニメーション映画監督、高畑勲さん(80)が5日、那覇市国場の沖縄大学で講演した。高畑さんは、名護市辺野古の新基地建設に関する沖縄の現状について「許し難いひどい話だ」と指摘し、一市民として「今こそ本土の人が一緒になってやる(考える)時期だ」と強調した。また本紙のインタビューにも応じ、「沖縄と政府は裁判になっているが、(沖縄は)当然のことをしている。全部支持している」と話した。

 さらに高畑氏は、沖縄に基地の負担が集中していることについて「後ろめたい」と話した。
 高畑さんは、沖縄大学地域研究所主催の第530回沖縄大学土曜教養講座で「アニメーション、折りにふれて」と題して講演し、約130人の聴衆が駆け付けた。日本における12世紀後半(平安時代)の「連続式絵巻」などを分析しながら、現代の漫画やアニメにつながる点を「時間とともに話を語ったもの」と説明した。
 第2部では、12月中旬に新基地建設反対運動などを撮影した写真集「オキナワンブルー」を出版する写真家の豊里友行さんと対談した。高畑さんは6日、辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前と東村高江を訪問する予定。

高畑勲さんの話に拍手を送る来場者=5日、那覇市国場の沖縄大学