【糸満】信号のない環状交差点(ラウンドアバウト)の導入で、糸満市の糸満ロータリー周辺の渋滞が以前より緩和されたことが分かった。
市役所で11月18日に開催された糸満ロータリーラウンドアバウト社会実験実施検討協議会(会長・杉浦友平糸満市副市長)の第3回協議会で報告があった。
ラウンドアバウト導入前のことし3月23日と導入後の11月9日(いずれも平日)に、県南部土木事務所が交通状況を調査した。結果を比較したところ、国道331号のロータリーから真栄里向けと兼城向けで、いずれも渋滞の時間帯で車両の滞留の長さが100メートルあったが、導入後は20メートルほどに短縮された。
杉浦副市長をはじめ市職員や有識者、地元自治会、警察関係者ら約15人で構成する協議会のメンバーからも「期待以上の渋滞緩和だ」などの声が上がった。
一方、ロータリーから東風平方面向けの道路沿いにあるバス停について、2台同時にバスが停車すると後続車が止まらざるを得ない状況があることも調査で分かった。バス停の場所を長くするなどの改良が必要とされた。
導入後、車両が接触する事故が1件あったという。視覚障がい者など交通弱者への配慮や、自転車専用道路の敷設などへの意見も上がった。今後利用者のアンケート調査などを行い、来年3月までの社会実験で導入効果を検証し、4月以降の本格運用に向けて課題解決を図っていく。