多文化理解し共生 沖国大で「交流カフェ」


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「多文化共生カフェ」に参加したメンバーら=11月28日、宜野湾市の沖縄国際大学

 【宜野湾】文化の違いを尊重して共生する街づくりを目指す「多文化共生カフェ」が11月28日、宜野湾市の沖縄国際大学で開かれた。大学生のほかペルーやシンガポールなど県内在住の外国人も参加して、多文化共生に関する理解を深めた。

 同カフェは、沖縄市のおきなわ多文化共生のまちづくり振興会(喜納高宏代表)の協力を得て、沖国大2年の上地駿介さん(21)=浦添市=と大嶺明李(あかり)さん(20)=宜野湾市=が開催した。
 第1部では喜納さんが多文化共生に関する体験談を話した。第2部はペルーとシンガポール出身のゲストが、母国の結婚式や守り神の写真を使った連想ゲームをして、日本と違う文化や風習について学んだ。
 第3部には、宜野湾市の沖縄NGOセンターに通うフィリピンやドイツ、スペインなどの県内在住の外国人らも参加。買い物やごみ出し、言葉の壁など、沖縄で暮らす際の日常生活の不便さについて意見交換した。
 大嶺さんは9月に訪れた中国の食堂で、食事後にお皿を片付けたら、従業員から「私の仕事だから片付けないで」と叱られたエピソードを紹介。「親切にしたつもりが、別の国では違う受け止め方があることに気付いた。多文化共生のためには、相手の国の背景を知ることが大事だ」と話した。
 上地さんは「多文化共生の視点で街づくりを考えればより良い社会になる」と訴えた。