「ほのぼのヒロバ」開所へ 子ども、障がい者、高齢者 食卓にぎやか


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おにぎりを握っていく子どもたち=5日、那覇市長田の「ほのぼのヒロバ」

 子どもや子育て中の親、障がい者らが食事を共にする「ほのぼのヒロバ」(仮称)が5日、地域サポートあごらぴあが運営する那覇市長田のフリースペース内でプレオープンした。4家族の子ども7人を含む総勢25人が参加して、一緒に米をといだり、野菜を切ったりして調理をし、にぎやかに食卓を囲んだ。1月からは毎月第4土曜日に開催する。

 「ほのぼのヒロバ」は、児童養護施設などを巣立つ若者の進学を経済的に支援する「にじのはしファンド」代表の糸数未希さん(43)、あごらぴあの久保田誠所長(50)や相談員の知念美也子さん(43)、HIV人権ネットワーク沖縄副理事長の宜寿次政江さん(38)が設立発起人となった。子どもだけでなく、子育て中の親や障がい者、高齢者らの「みんなの家」として誰もが気軽に立ち寄れる場として、地域で支え合うことを目指す。
 普段料理をすることがないという子どもも包丁を握り、慎重にみそ汁の具にする野菜を刻んでいった。自分たちで米をとぎ、炊いたご飯を握り、さまざまな形のおにぎりを作った。
 出来上がったのは、おにぎりと厚焼き卵、8種類の野菜が入ったみそ汁。食卓に並べられた献立を目にした子どもたちからは「給食みたい」と歓声が上がった。「丁寧にお米をといでくれたからおいしいご飯が炊けたよ」「野菜を切るの頑張ったね」。運営スタッフから声を掛けられ、子どもたちは照れくさそうな表情を浮かべた。
 運営スタッフの1人、東江沙亜理さん(41)は、子ども2人と近所に住む子どもたちも誘い参加。「初めて包丁を使う子もいたが、上手に野菜を切っていた。大勢集まり、大成功だと思う」と手応えを感じた様子。妻、子ども2人と参加した男性(42)は「子どもが安心して集まれる場所が長田にできるのはうれしい」と喜んだ。
 今後は食材を提供する企業なども募っていく。