未受診出産、県内43件 13年度 相談機関周知が課題


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 妊婦健診を一度も受けないまま出産する「未受診出産」が県内で2013年度は43件、12年度は33件あったことが14日、分かった。県議会文教厚生委員会(呉屋宏委員長)で県健康長寿課が明らかにした。一方、若年出産に関して県は、中学生による新生児遺棄事件を受け、中学生に対する妊娠、出産に関する相談機関の周知方法などを検討している。

 妊婦健診は出産までに14回受けることが望ましいとされており、全14回が公費で受けられる。しかしこの情報が届いていなかったり、出産まで一人で悩んでいたりするなどさまざまな要因で、健診を一度も受けないまま出産する妊婦の存在が浮き彫りとなった。
 県内の母子保健の特徴の一つが若年出産の多さ。全出産に占める10代の出産は県内が2・5%前後で、全国(1・2%)の倍。全国一高い割合となっている。
 糸数公健康長寿課長は「県女性健康支援センターは妊娠SOSの電話相談をしているが、この情報をどう提供するのか、教育機関と連携しながら検討している」と話した。