五感でアートを 臨床美術作品展始まる


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五感を使って制作された138点が展示されている臨床美術作品展=18日、那覇市の県立博物館・美術館

 五感を使ってアートを楽しむ「臨床美術作品展」(NPO法人県福祉ネットワーク協会主催)が18日、那覇市の県立博物館・美術館県民ギャラリーで始まった。障がいがある人や支援者、県内の臨床美術士らの作品138点を展示している。来場者が共同制作に参加できる無料体験コーナーもある。20日まで。入場無料。

 臨床美術は認知症の症状改善を目的に国内で開発されたアートプログラム。医師や美術家が1996年に実践研究を始めた。近年は精神疾患の予防や、発達が気になる子へのケアとしても活用されている。
 同展は製薬会社ファイザーの助成を受け、6~10月に研修会やワークショップを開いて作品を制作してきた。出展者は描く前に題材のピーマンやタマネギなどを手に持って質感を確かめたり、匂いをかいだりと五感で感じた上で作品を仕上げた。墨や銀紙を用いて描くなど、個性豊かな作品が並んでいる。
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