力分け合う大切さ実践 龍飛おきなわ、児童園に寄付続ける


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現金に加え、トマトなどを寄付した龍飛おきなわの知念保社長(前列中央)=22日、沖縄市知花の美さと児童園

 【沖縄】家庭での生活が困難な子どもたちが集う児童養護施設「美さと児童園」(沖縄市知花)に、発電所プラント建設などを手掛ける龍飛おきなわ(沖縄市登川、知念保社長)が4年前から定期的に寄付を続けている。農業の関連会社を創立したこともあり、22日には約11万円に加えて、自社で採れたてのトマト約400キロと電子ピアノを贈った。

 寄付は社長の知念さんが音頭を取って始まった。自身も「裕福ではなかった。親類の家を転々としたこともある」と話し、子どもたちの境遇に身を重ねる。
 自ら招いた困難ではないのに、子どもの将来が閉ざされてはいけないと思い、寄付活動に至ったという。
 知念さんは「力がある大人が、その力を分け合っていくことが大切」と話し、同園から大学へ進学し、自然エネルギーを学ぶ学生にも支援を続ける。「技術を身に付けて自信がつけば、怖いものはない。将来は他の子を支援していけばいい」と話す。
 従業員たちの理解もあり、リサイクル活動を通じて得た現金を寄付する。今後も寄付を続けることで「夢に向かって、かっこいい大人になってもらいたい」と、子どもたちに期待を込める。
 この日の寄付は同施設の宮城洋一理事長に手渡され、早速子どもたちが新鮮なトマトにかぶりついて喜んだ。