社会

「仕事の割に給料安い」 潜在保育士、半数が二の足


 保育士資格を持っているが、保育所に勤務していない「潜在保育士」の約半数が、「仕事の大変さの割に給料が安い」ことを理由に保育所に就職していないことが県の調査で明らかになった。一方、保育所に勤務経験のある潜在保育士は出産を機に退職した人が多く、復職には「家庭と仕事の両立に不安を感じる」と答えた人が半数以上に上った。子育てをしながら保育士を続けられる環境づくり、処遇改善が急務となっている。

 厚生労働省によると、ことし4月1日現在の沖縄県内の保育所入所待機児童は2591人。県は2017年度末までの待機児童解消には2300人の保育士が必要と推計している。県は勤務環境の改善のため、産休代替職員の配置や年休取得が増えた保育園に対して補助を出すなど支援に乗り出している。
 県は13年度、県内の20~59歳の保育士有資格者を対象に調査を実施。2811人が回答した。そのうち潜在保育士は1203人(保育所勤務未経験者337人、保育所勤務経験者866人)。
 就職したいと思わない理由(複数回答)は、勤務未経験者が「現在の仕事を続けたい」が74・4%で、「仕事の大変さの割に給料が安い」が48・9%だった。勤務経験者は「仕事の大変さの割に給料が安い」が53・3%で最も多く、「現在の仕事を続けたい」が46・7%だった。
 勤務経験者が保育所を辞めた理由は、最初の就職先が「他の職種に興味があり転職」が14・8%と最も多かったが、2番目、3番目の就職先を辞めた理由は「出産を控えていた」が14・0%と最も多くなっている。一方「保育士の仕事に対する熱意がなく」という理由は3%程度で、保育士の仕事そのものには魅力を感じながらも待遇の悪さや育児との両立が困難なことから、職場を去っていることが分かる。
 さらに保育現場に復職するときに不安に思うことは「家庭と仕事の両立」と答えた人が53・1%、保育士としてのブランクを挙げた人がが50・4%に上った。
 保育士不足の要因について、勤務未経験者からは「一人一人の子どもを預かる責任の重さ、その割に待遇が良くない」などの声が寄せられた。勤務経験者からは「結婚する前は、仕事の大変さの割に給料も安く、仕事が大変だと感じていた。出産後は家庭と仕事の両立が難しそうという理由で、保育士に戻りたいけど自信がない」という意見があった。
 県は「復職をためらう理由になっている勤務環境を改善するために国に要望すると同時に、県でもできる施策を講じていきたい」としている。(玉城江梨子)



琉球新報