キングス惜敗 TKbjリーグ第25戦


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キングス―金沢 第1クオーター、ミドルシュートを放つアンソニー・マクヘンリー=2日、沖縄市体育館(金城実倫撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区3位=18勝6敗)は2日、沖縄市体育館で金沢武士団(同7位=12勝14敗)と今季第25戦を行い、84―86で敗戦、2016年最初のホームゲームを白星で飾れず4位に後退した。キングスは序盤からリズムに乗れず、前半は36―39とリードを許して終えた。後半も金沢のしつこい守備を崩せず、何度かリードを奪っても勝利につながらなかった。金沢との第2戦は3日午後6時から同体育館で行われる。(観客3284人)

金沢武士団(13勝14敗)
 86―84(17―19,22―17,18―27,29―21)
琉球ゴールデンキングス(18勝7敗)

 【評】キングスが金沢の守備に苦しんで接戦で白星を逃した。第1Qから金城を中心にインサイドに攻めたが金沢の攻撃も止められずに接戦となった。金沢は粘っこい守備でキングスの動きを止め、攻撃の勢いも最後まで衰えなかった。キングスは外角シュートが不調で、勝負どころでのミスも響いた。(平安太一)

◆前半構えすぎた
 伊佐勉監督(キングス)の話 ハッスルしたかったけど乗れなかった。前半は構えすぎて、向こうがハッスルして受けに回った。後半からエンジンがかかったが、そこから勝てるような相手ではない。最初からエナジーレベルを全開でプレーさせられなかった。

◆連勝を狙いたい
 鈴木裕紀HC(金沢)の話 ゲームを通してオフェンスとディフェンスでチームが我慢して戦えた。ターンオーバーの質の低さや、簡単にやられた部分を修正して連勝を狙いたい。キングスは素晴らしい選手が多いので(守備は)タイトに行った。

◆歓声一転「ノーゴール」
 試合終了のブザーが鳴ったのとほぼ同時だった。ハーフライン付近から放たれたイバン・ラベネルのシュートがリングに吸い込まれた。キングスのビハインドは2点。勝利を確信したファンは総立ちに。しかし、わずかに時間外だったため「ノーゴール」。思うような結果を出せない、この日のゲームを象徴するようなシーンだった。
 前半はタイトに守備を仕掛ける金沢に難しいシュートを打たされ、インサイドも切り崩せない時間が長かった。メンバーを入れ替えながら苦境を打開しようとしても、重たい空気を消し去れなかった。喜多川修平は「自分たちのオフェンスに金沢が対応してリズムに乗れなかった」と振り返る。
 第3Qに「積極的に行こうと思った」と言うアンソニー・マクヘンリーの活躍で逆転した。しかし第4Qはリードを守れず、勝負どころのミスで白星が遠のいた。喜多川は「たくさんのお客さんに負け試合を見せて申し訳ない」と肩を落とした。
 今季はすでにホームで4敗目。この日のように接戦を落とした試合がほとんどだ。試合後に岸本隆一は「敗戦の意味を受け止めてレベルアップを図る」と言った。ホームコートをファンのため息で満たさないためにも、その決意を形にしなければいけない。(平安太一)