社会

子の貧困率、沖縄37%最悪 12年全国の2・7倍

 2012年の沖縄の子どもの貧困率が37・5%に上り全国最悪になっている状況が、山形大学の戸室健作准教授(社会政策論)の調査で4日までに分かった。18歳未満の子どもを育てている県内世帯の3分の1以上が、貧困に陥っていることが浮き彫りになった。全国平均は13・8%で沖縄は全国平均の約2・7倍。2位の大阪府(21・8%)を10ポイント以上上回り突出して高い。戸室准教授は、大人のみの世帯も含む全体の貧困率についても算出。沖縄は34・8%で3世帯に1世帯以上が貧困との結果となり、全国平均を16・5ポイント上回った。

 国民生活基礎調査を基にした厚労省による最新の全国の貧困率は16・3%(2012年)。
 戸室准教授は2月発表予定の論文で「沖縄はこの20年間、常に貧困率が最も高い地域であった」と指摘した。貧困率の改善に向けて「生活保護費を全額国庫負担にすべきだ。それで全国で(生活保護の)捕捉率の上昇が期待できる」と提言した。その上で「最低賃金の金額を大幅に引き上げることや、非正規雇用の活用を規制することが必要」と国の施策を求めている。
 働く貧困層「ワーキングプア」の割合は、沖縄は25・9%で全国ワーストとなり、全国平均9・7%を大幅に上回った。前回調査(2007年、20・5%)に比べ5・4ポイント上昇し、悪化の一途をたどっている。
 さらに、貧困世帯で生活保護を受けている世帯の割合を示す生活保護の「捕捉率」を見ると、沖縄は11・5%と1割にとどまっている。多くの困窮世帯に支援の手が届いていない現状も浮かび上がっている。
 戸室准教授は国の「就業構造基本調査」と「被保護者全国一斉調査」、「被保護者調査」を基に、1992年から2012年にかけて5年ごとに都道府県別の貧困率と「捕捉率」、「ワーキングプア」の割合などを算出した。「子どもの貧困率」は、18歳未満の末っ子がいる世帯のうち最低生活費以下の収入しかない世帯の割合としている。
 戸室准教授の論文は、2月刊行予定の「山形大学人文学部研究年報第13号」に掲載される予定。
英文へ→Okinawa hits record high child poverty rate of 37%, 2.7 times higher than 2012 nationwide rate



琉球新報