国「審査請求 司法判断を」 辺野古代執行訴訟


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 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う新基地建設をめぐり国土交通相が提起した代執行訴訟で、国は4日、福岡高裁那覇支部に先月28日に提出した第3準備書面を公表した。高裁から説明を求められていた承認取り消しに対する沖縄防衛局長による行政不服審査法に基づく審査請求の裁決を行わない理由について「国と沖縄県の紛争を解決するためには、政府として司法の判断を仰ぐのが相当であると判断した」と回答した。

 国交相が審査請求の裁決をしない理由を明らかにしたのは初めて。
 裁決をしていない理由について、高裁は先月7日付で出した県・国双方に主張の説明を求める書面で、国に回答を求めていた。
 審査請求の裁決については2カ月以上経過した現在も行われていない。
 国が今回提出した第3準備書面は主に県が第2~6準備書面で展開した主張への反論で構成され、米海兵隊による抑止力維持の観点から辺野古に新基地を建設する必要性を強調した。