中古車輸出、県が促進 雇用創出へ拠点形成、来年度にも


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 金城 潤

 県は、来年度にも沖縄から中古車を輸出する事業に乗り出す。これまで沖縄から東京、大阪など本土を経由して輸出していた中古車を直接輸出することで、コストを削減し輸送時間(リードタイム)を短縮して海外の需要を取り込む。輸出直前の中古車整備や修理などを手掛ける産業拠点を県内に形成し、新たな雇用を生み出す狙いがある。

 沖縄から台湾を経由し、ニュージーランドや香港など、右ハンドル仕様の日本車の販売が可能な国や地域への輸出を見込んでいる。 県によると、沖縄はレンタカーの登録台数が約2万~3万台で全国一多い。このうち毎年約1万台が中古車として販売されている。
 本年度は、海外の中古車市場ニーズや、台湾を拠点にした航路のリードタイムやコストなどを調査している。来年度にも、沖縄から中古車を輸出できる体制を整え、徐々に輸出先や販売台数を増やしていく考えだ。
 県の担当者は「沖縄は車社会で、整備や修理技術には恵まれている。輸出できる体制が整うことで、部品製造などの新たな産業が集約する可能性が出てくる。将来的に県内の雇用を増やし、県内の技術力向上を目指す」と説明した。(阪口彩子)