社会

与那国陸自配備、住民の工事差し止め訴えを却下 那覇地裁「武力衝突ない」

 【与那国】与那国島への陸上自衛隊沿岸監視部隊配備に反対する住民30人が国を相手に駐屯地の工事差し止めを求めた仮処分命令申し立てについて、那覇地裁(森鍵一裁判長)は9日までに却下した。軍事施設建設の影響について決定は「武力衝突の具体的な恐れを認めるための資料がない」と指摘した。住民側は決定を不服として、福岡高裁那覇支部に即時抗告を申し立てた。却下は2015年12月24日付。住民側は今月7日に抗告した。

 那覇地裁は軍事施設建設で「武力衝突が避けられなくなるということを認めるに足りる疎明資料がない」などと指摘し「武力攻撃に巻き込まれる危険性が生じ住民の平和的生存権が侵害される」との住民側訴えを退けた。そのほか陸自監視施設のレーダーが発する電磁波による健康被害については「電磁波の強度は法基準値を下回る」と判断し「人格権侵害の恐れがあると認められない」とした。
 住民側は「国の主張を検証することなく受け入れている。レーダー基地があること自体、現実的な戦争の恐怖にさらされる。電磁波の強度も確認しないままの判断で不当だ」と裁判所を批判した。(謝花史哲)



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