復興、町づくりに意欲 福島・子ども大使、沖縄市の戦後学ぶ


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津覇悠野君(左)と意見交換する「ふくしま復興大使」の堀江紗帆さん(左から2人目)と二瓶隆一郎君(同3人目)=2015年12月26日、沖縄市中央

 【沖縄】福島民報社が任命する「ふくしま復興大使」の二瓶隆一郎君(14)、堀江紗帆さん(12)が昨年12月26日、沖縄市を訪れた。おきなわ多文化共生のまちづくり振興会の喜納高宏代表と「ふくしま未来応援団」の津覇悠野君(16)が一番街を歩いたり、沖縄市戦後文化資料展示室「ヒストリート」に立ち寄ったりして戦後の沖縄市の歩みを説明し、意見交換した。

 二瓶君は「今まで沖縄に対して抱いていた“明るく元気な南の島”というイメージとは違う、アメリカ統治下の苦しい歴史があるという一面を知った」と感想を話した。堀江さんは「戦争など過去のつらいことを乗り越えて、今の沖縄があると感じた」と話した。
 堀江さんが住んでいる広野町は避難区域に指定されたこともあり、一時は東京や千葉に避難していた。「喜納さんのように『町を良くしたい』という思いで活動する人がいることは広野町と共通している。広野町にこれから人が訪れるように、自分も町の良さを伝えていきたい」と復興に向けた意欲を語った。
 津覇君は案内を終え「自分にとっても沖縄市を学ぶ機会になった」と話した。復興大使の2人には「自分自身のことを知って、沖縄だけでなく国内外に行っていろんなものを見て」と助言した。喜納代表も「風化されるのは怖いことだ。これからやることは多くある」と激励した。
 2人は那覇でも「那覇まちま~い」の案内で首里城などを見学した。青森や愛知などさまざまな県に派遣された復興大使15人は今後、活動を本などにまとめる。