県土保全条例改正案、来月にも提出 国の開発行為対象に


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 県議会与党は県土の無秩序な開発の防止を目的とした「県土保全条例」の改正案を2月定例会に提出する方向で調整している。条例の適用除外になっている国や地方公共団体の開発行為を規制の対象に入れることを検討中だ。条例改正で名護市辺野古の新基地建設に影響を与える可能性がある。

 条例では3千平方メートル以上のまとまった土地を開発する場合、事業者は知事の許可を得ることが義務付けられている。また3万平方メートル以上の開発の場合は許可申請書の提出前に事前協議が必要で、知事の同意を得なければならない。
 許可を得ない開発行為には知事が工事の停止や原状回復などの措置を命令することができ、違反した場合は6カ月以下の懲役か50万円以下の罰金が科される。
 現行条例は18条13号で国と地方公共団体の開発行為などが規制対象から除外されている。
 条例で定める開発行為には山林の切り土などがある。改正案が成立すれば、辺野古新基地建設のため米軍キャンプ・シュワブ陸上部での埋め立て用土砂の採取に影響を与える可能性がある。
 防衛省の環境影響評価書によると、シュワブ陸上部の土砂採取地の面積は約30万平方メートルのため、条例が改正されれば事前協議を実施した上で知事の同意と許可が必要になる。