キングス終盤大逆転 TKbjリーグ第27戦


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キングス―浜松 第4クオーター、インサイドに飛び込んで得点を狙う喜多川修平=16日、沖縄市体育館(普久原裕南撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区3位=19勝7敗)は16日、沖縄市体育館で浜松・東三河フェニックス(同2位=19勝5敗)と今季第27戦を行い、71―70で勝利した。キングスは序盤から攻守ともに精彩を欠き、リズムに乗れず26―44と大量リードされて前半を終えた。後半はキングスが激しい守備からリズムをつかみ、第4クオーター(Q)で逆転に成功した。浜松との第2戦は17日午後6時から同体育館で行われる。(観客3420人)

琉球ゴールデンキングス(20勝7敗)
71―70(14―22,12―22,24―18,21―8)
浜松・東三河フェニックス(19勝6敗)

 【評】後半にかけて修正したキングスが逆転勝ちした。前半はキングスが浜松の攻撃を止められず、攻撃もいい形をつくれなかった。後半は堅守からリズムに乗ると、速い展開の攻撃で点差を詰めた。浜松はリバウンドで圧倒して粘ったが、第4Qに得点が止まった。
(平安太一)

◆3ポイントに前半やられた
 伊佐勉監督(キングス)の話 前半は警戒していた浜松の3ポイントにやられた。オフェンスでもリングに向かう姿勢が見られなかった。後半は自分たちのバスケを取り戻して、1点1点を返してくっついていった。明日は前半から離されないようにしたい。

◆前半集中も後半にミス
 東野智弥HC(浜松)の話 前半はチームで集中して戦ってくれた。後半は力を入れすぎてミスが多くなった。明日、切り替えて戦いたい。

◆後半修正 攻守リズム
 大声援に包まれたボールがリングを突き抜けた。第4Q残り15秒、キングスのリードはわずか1点。3ポイントラインの後方からシュートを放った岸本隆一が拳を突き上げた。「ああいう局面でシュートをねじ込めたことは自信になった」。勝利を大きく引き寄せたエースが笑顔を見せた。
 前半は3点弾が好調な浜松に対してキングスの守備が後手に回り、攻撃ではリングに向かう積極性が影を潜めた。伊佐勉監督は「良くないオフェンス、悪いディフェンスだった」とすべてがうまく行かなかったことを認める。後半戦に向けて選手に伝えたのは、「自分たちのバスケを取り戻す」ことだった。
 第3Qからキングスは足を動かして相手の攻撃を止め、ボールをうまく共有しながら得点を狙った。キングスの強みである「チームバスケ」が形になり、岸本は「自分たちの動きをやる大切さを知った」。第4Qの要所で得点した喜多川修平も「ボールを回しながらリズムをつかんだ」とキングスらしく戦えたと感じている。
 強敵との接戦を制して岸本は「いい成功体験になった」とうなずく。一方で「内容は決して良くない」と言うように、前半は課題も多かった。昨季のプレーオフで敗れた相手から連勝をつかむためにも、岸本は「自分たちのバスケを40分間、続ける」と誓った。
(平安太一)