政治

知事、国提訴あす表明 辺野古執行停止、係争委却下受け

 翁長雄志知事による名護市辺野古の埋め立て承認取り消しを国土交通相が執行停止したことに対し、県が申し出た不服審査請求を国地方係争処理委員会が却下したことを受け、翁長知事は19日に記者会見し、福岡高裁に提訴することを表明する。現在、最終調整をしている。提訴に必要な訴状の作成に1週間以上を要するとみられ、提訴は24日投開票の宜野湾市長選後になる見込み。提訴期限は2月3日。

 国交相による執行停止を受け、沖縄防衛局は辺野古新基地建設を継続している。工事の停止を目指す県側は、承認取り消しは違法だとして係争処理委に審査を申し出た。係争処理委は政府機関である防衛局が自らを「私人」と同様の立場として行政不服審査制度で執行停止を申し立て、国交相がこれを認めたことに「疑問も生じる」としたが、この判断が「一見、明白に不合理とは言えない」として、昨年12月24日に県の審査申し出を却下した。
 地方自治法は、係争処理委の判断に不服があれば、地方自治体が高裁に提訴できると定めている。ただ同規定は審査結果に対するものであり、審査自体が却下された場合は裁判所が審査を受け付けないとの見方もある。一方で県側は却下も決定に準じ、却下の場合は提訴できないという明文規定もないとして、提訴に踏み切る方針を固めた。
 県は14日に三役が事務方幹部に提訴の意向を伝えた。18日にも正式に組織決定し、19日に知事が記者会見する日程を検討している。
 埋め立て承認取り消しをめぐっては、国が県を提訴した代執行訴訟が既に行われている。対する県は国交相の執行停止は違法だとして国を訴える抗告訴訟を行政事件訴訟法に基づき提起した。係争処理委の却下に対する提訴は、地方自治法に基づくもので、併せて三つの訴訟が並行する。一方、承認取り消しをめぐる県と国の訴訟はこれでいったん全てが出そろう見込み。



琉球新報