社会

北京の琉球人埋葬地 県内研究者有志、現地で発掘調査へ

 1879年の琉球併合「琉球処分」前後に琉球の救国を訴えて中国に亡命、北京で客死した琉球人が眠る埋葬地が開発される危機に直面している問題で、県内の研究者ら有志は、現地に赴き発掘調査や遺骨・遺品の収集・保存に向けた取り組みに乗り出す。29日に会合を開き対応策を協議する。有志からは、調査・保存を中国との共同プロジェクトとして実施する案も出ている。このほか、県内外で遺骨などの保存を求める声が上がっている。

 埋葬地があるのは北京市通州区張家湾で、首都機能の一部移転や大型テーマパークの建設計画があり、ことし中に工事が始まる予定という。有志は、北京の有識者や大学などと連携して5月に埋葬地を墓参する。その際に中国側に働き掛ける見通し。金城正篤、比屋根照夫の両琉球大名誉教授、友知政樹沖縄国際大教授らが参加する。
 中心メンバーの又吉盛清沖縄大客員教授は「調査・発掘には中国側の全面協力が必要だ。日中の外交・交流窓口にアクションを起こしたい。県の北京事務所も巻き込みたい」と話した。
 張家湾には久米村出身の士族で親雲上(ぺーちん)の位を持つ王大業の墓碑もある。29日の協議には王氏門中会の国場栄正元会長も参加する。大田捷夫(かつお)会長は「門中会の会員に協力を呼び掛け、調査・保存に向けて声を上げていく」との考えを示した。王大業直系の玄孫(げんそん)(孫の孫)の国場義一さん(64)=熊本市=は「ぜひ何らかの形で残してほしい」と求めた。
(新垣毅)