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米2軍艦、伊江に初入港 県、事前把握せず 定期船に遅れ

伊江港に停泊する米陸軍の汎用揚陸艇=27日午前9時50分ごろ(中川廣江通信員撮影)

 【伊江】伊江村の伊江港に26日に米陸軍の汎用(はんよう)揚陸艇「LCU2000」2隻が入港し、27日にかけて車両やコンテナなどを降ろす様子が確認された。県や村によると伊江港への米軍艦船の入港は過去に記録がなく、初めてとみられる。27日は米軍艦船の入港で村の定期船に遅れが出る影響も出た。入港手続きをめぐり県と村、米軍の3者間で認識に違いがあり、県が艦船の入港を事前に把握していなかったことも分かった。

 伊江港の管理者は県だが、管理は村に委託している。日米地位協定は米軍艦船が民間の港を利用する場合、管理者当局への通告を定めている。米軍は今回、村に入港届を出した。村は「申請があり(停泊できる)岸壁に空きがあれば許可を出している」と説明した。
 一方、県には米軍からの通告や村からの事前報告はなかった。村は入港後の26日夕、県の照会に対し回答した。県港湾課は「村に『今後は同様のことがあれば伝えてほしい』と話した」と話している。
 27日は揚陸艇の入港と伊江-本部間の定期船の出港の時間帯が重なり、定期船の出港が定刻の午前8時から約5分間遅れた。村によると、天候の理由以外で定期船の運航時刻が遅れることはほとんどない。
 米軍から今回、村に年に数回ある定例の大型訓練が2月中旬まで行われるとの連絡があった。艦船は訓練に必要な備品を運搬したとみられる。同訓練では従来、民間船をチャーターし備品を運搬していた。今回軍艦船を使用した理由について、米軍からは28日午前0時までに回答はない。
 米軍は26~29日の午前7時~午後1時に港を使用するとの入港届を出した。
 港の利用者らは27日、普段見ない巨大な船体を物珍しそうに眺めていた。住民によると、26日午前9時に本部港から伊江港に向かう定期船に米兵約90人が乗り込んでいた。
 県外出張中の島袋秀幸村長は「帰ってから事実確認をしたい。場合によっては要請行動も検討する」と話した。