多良間村で無料塾 教育振興会、高校受験を支援


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 教育振興会(加納滋徳代表理事)は、多良間村立多良間中学校の3年生27人を対象に、今月から塾講師を派遣して無料の高校受験の支援講座を開いている。村内に学習塾はなく、学校以外で学習の指導を受けるのは生徒にとって初めて。

 講座は土曜日7時間、日曜日5時間で、全員が参加している。生徒の負担は教材費や模試代のみで、講師の派遣に掛かる費用は教育振興会が負担している。
 多良間村教育委員会は村立図書館を無償で提供している。
 村教委の担当者は「試験的な講座だが、生徒や親から好評を得ている。次年度も実施する方向で調整している」と説明した。
 加納代表理事は「離島の子は高校進学で島を離れるので、家庭の経済的負担は大きく、大学進学を諦めてしまうこともある。塾のボランティアで潜在的な負担を減らし、離島、へき地の大学進学率を高めたい」と、ボランティアの意義を語った。
 教育振興会は宜野座村や伊平屋村、名護市辺野古、東村などでも自治体や自治会から委託されて学習支援を行っている。