環境 私たちが守る 名護でシンポ 屋我地小、本部小が発表


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
ウミガメの一生を表現する劇で保護活動の重要性を語る崎本部小の児童ら=21日、名護市の万国津梁館

 【名護】大手飲料メーカー17社が連携して、飲料空容器の循環型産業などを構築するJB環境ネットワーク会のシンポジウムが21日、名護市の万国津梁館であった。同会の支援を受ける名護市立屋我地小学校と本部町立崎本部小学校、沖縄クリーンコーストネットワークが環境保全活動を発表した。

 屋我地小学校6年の児童らは、国指定鳥獣保護区に飛来するベニアジサシの飛来数が激減している現状を取り上げた。
 やんばる野生生物保護センターのワークショップを通して、減少する要因が営巣する岩礁に釣り人が近づき過ぎることや、捨てられたごみを餌と勘違いして食べることと説明。岩礁に近づかないことを呼び掛けるチラシの配布や清掃活動の取り組みを報告し、「アジサシが安心して戻ってくる場所を守る」と強調した。
 崎本部小学校は、ウミガメの保護を訴える劇「ウミガメの一生」を披露した。親ガメが海中に浮遊するビニールをクラゲと勘違いして食べてしまうこと、砂浜付近の人工物がふ化したウミガメが海に戻る障害になっている現状を表現した。保護のために、「海や砂浜の環境を守る」「ウミガメを見つけても触ったり持ち帰ったりしない」「ウミガメのことをもっと知ろう」と呼び掛けた。
 その後、JB環境ネットワーク会から屋我地小と崎本部小、同ネットワークに感謝状が贈呈された。九州大学応用力学研究所東アジア海洋大気環境研究センターの磯辺篤彦教授による「海洋プラスチック汚染」と題した講演もあった。