キングス4連勝 TKbjリーグ第29戦


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
第3クオーター ゴール下に切り込みシュートを放つキングスの金城茂之=30日午後、沖縄市体育館(諸見里真利撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区2位=21勝7敗)は30日、沖縄市体育館で大分・愛媛ヒートデビルズ(同11位=7勝19敗)と今季第29戦を行い、101―80で勝利、4連勝とした。

キングスは第1クオーター(Q)に一時10点のリードを許した。それでも好調な3点弾で追い上げて前半を54―45とリードして折り返した。後半は激しく守る大分・愛媛に苦しんで点差を詰められたが、第4Qに喜多川修平が爆発して引き離した。大分・愛媛との第2戦は31日午後2時から同体育館で行う。(観客3746人)

琉球ゴールデンキングス(22勝7敗)
101―80(24―24,30―21,16―21,31―14)
大分・愛媛ヒートデビルズ(7勝20敗)

 【評】3点弾が好調なキングスが追いすがる大分・愛媛を振り切った。第1Q序盤はオールコートで守る大分・愛媛がペースを握り、キングスは我慢の時間が長かった。第3Qまで接戦になったが、キングスは喜多川の3点弾などで流れを引き寄せ、インサイドではマクヘンリーが奮闘した。大分・愛媛は好守備が光ったが終盤に失速した。(平安太一)

◆守備に課題
 伊佐勉監督(キングス)の話 第3Qまでは思い描いた展開じゃなかったが、我慢し続けて第4Qは人とボールが動かせた。80点も取られたのは全然駄目だ。能力の高い相手の選手を伝えていたけど、思ったよりも速くてスコアをされた。ディフェンスを修正しないといけない。

◆次につながる
 河合竜児HC(大分・愛媛)の話 第3Qまで1桁点差で付いていく目標はうまくいった。第4Qは戦術・戦略じゃない部分で負けてしまった。第4Qに出た甘いところを改善することでステップアップできる。次につながる収穫があった。

◆3点弾で苦境破る
 ハーフライン付近からアンソニー・マクヘンリーがシュートを放った。3点を追う第1Qの終了間際だ。大きな弧を描いたボールはブザーと同時にリングを突き抜けた。「声援に吸い込まれるように入った」。マクヘンリーがそう表現するビッグショットに呼応するように、キングスのアウトサイドシュートが止まらなかった。
 第2Qの開始直後は津山尚大と小菅直人の3点弾が立て続けに決まり、4点差まで詰められた第4Qには喜多川修平が連続でアウトサイドシュートを沈めた。喜多川は「相手がインサイドを固めていたので、いいタイミングで(外の)シュートを打てた」と苦しい場面を何度も打破した。
 第1Qの開始直後は0―10とリードを許し、相手のプレッシャーの前にターンオーバーが続いた。それでも「中に攻めることが目標だった」と言う金城茂之が相手守備を切り裂き、ドゥレイロン・バーンズや喜多川が外からリングを狙うことで攻撃にリズムが生まれた。
 100点ゲームで勝利を手にした一方で、金城が「難しい試合だった」と言うように課題も多かった。相手の主戦を止められない場面が目立ち、第3Qはリバウンドで劣勢になった。金城は「明日(31日)はどうなるか。成長が問われる」と次戦を見据えて表情を引き締めた。(平安太一)