学徒隊証言を音声資料に 県事業、高校生が朗読


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
戦争体験者の証言のナレーション収録に取り組む多和田真李さん=31日、那覇市の琉球放送会館

 県内の高校生が学徒隊(計21校)の証言記録を音読し、音声資料として残そうと31日、那覇市の琉球放送会館で収録が行われた。県の戦後70周年事業の一環。収録は今回で7回目で2月に予定される8回目で収録が完了する。音声資料はことし3月までに県のHPで聴くことができる見通し。宮古島や八重山を含む県内各地の防空壕などがあった戦跡にQRコードを設置。コードを読み込むと県のHPが開き、証言集が聴ける仕組みだ。

 証言の原稿構成に携わったのは県内5高校(北中城、豊見城、美来工科、普天間、真和志)の生徒24人。本紙の連載「証言 沖縄戦-戦禍を掘る」や学徒隊に関する資料を基に作成した。録音、ナレーションに携わったのは6高校(沖縄工業、沖尚、首里、那覇、普天間、北中城)の生徒31人。
 二等兵として通信隊に配備された学徒隊の証言を音読した多和田真李(しんり)さん(15)=北中城高1年=は「私たちの生活からは想像できないような状況が、証言を読むことで初めて分かった」と話した。