キングス4Q失速 TKbjリーグ第30戦


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キングス―大分・愛媛 第4クオーター、厳しいディフェンスを受けながら攻め込む山内盛久=31日、沖縄市体育館(屋嘉部長将撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区2位=22勝7敗)は31日、沖縄市体育館で大分・愛媛ヒートデビルズ(同11位=7勝20敗)と第2戦(今季第30戦)を行い、81―88で敗れた。第1クオーター(Q)から接戦となったが、キングスは山内盛久や喜多川修平の3点弾などでリードを保った。41―34で迎えた後半は勢いに乗る大分・愛媛を止められず、シュートが入らないキングスは逆転を許した。キングスは2月6、7の両日、京都府のハンナリーズアリーナで京都ハンナリーズと2連戦を行う。(観客3475人)

大分・愛媛ヒートデビルズ(8勝20敗)
88―81(22―24,12―17,27―28,27―12)
琉球ゴールデンキングス(22勝8敗)

 【評】後半に失速したキングスが逆転負けした。前半はスムーズなボール回しからキングスが点を重ねたが、大分・愛媛も主力選手を中心に攻めて食らいついた。第3Qはキングスが外から得点してリードを保ったが、簡単なミスや失点で引き離せなかった。第4Qはわずか12点しか奪えず、攻撃の手を緩めない大分・愛媛が勝利をつかんだ。(平安太一)

◆気持ちで相手上
 伊佐勉監督(キングス)の話 自分たちのチームにモヤモヤしたままバスケットをさせてしまった。ボールへの執着心やディフェンスで止める意識など、気持ちの部分で相手が上だった。ハングリー精神がないとどこが相手でも勝てない。メンタルをもっとタフにして強いチームになる。

◆価値ある1勝
 河合竜児HC(大分・愛媛)の話 選手が頑張って僕の要求に応えて責任を全うした。選手を誇りに思う。後半戦は大分が台風の目だと言われるようになろうと選手に話している。アウェーの沖縄で一つ取れたのは大きい。価値のある1勝だった。

◆ターンオーバーで点献上
 嫌な場面は随所にあふれていた。簡単なパスが通らずにターンオーバーを犯し、大分・愛媛のプレッシャーの前に何度も攻撃が崩された。積極的なプレーから出るミスは数えるほど。多くは不要なターンオーバーで相手に点を献上した。
 そして迎えた第4Q。悪い空気を形にするように、キングスのシュートはことごとくリングにはじかれた。10点近くあったリードはあっという間に消え、7点のビハインドを背負って試合終了のブザーを聞いた。
 第1Qの入りは良かった。スムーズな連係から内外にボールを散らし、高確率でリングを射抜いた。空気がおかしくなったのは第2Qからだ。喜多川修平が「パスだけを回していた」と感じたように、リングへ向かう積極性は影を潜めた。
 後半に入ると守備にもほころびが出た。大分・愛媛のスピードを止められず失点が続き、伊佐勉監督は「ガード陣が簡単に抜かれて守備が後手に回った」と渋い表情を見せる。インサイドの要のイバン・ラベネルがけがで欠場したため、リバウンドでも不利になった。
 伊佐監督は「この負けを受け止める」と誓う。昨季は後半戦の大事な時期に白星を取りこぼし、悔しい結果で終わった。昨季との違いを見せつけるためにも、次週の京都戦で連勝をつかむしかない。(平安太一)