教育

生徒会活動生かして 18歳選挙権 高校教員らが研修

 ことし夏の参院選から選挙権年齢が18歳に引き下げられる見通しであることを受け、県内の高校社会科教員でつくる県高校地理歴史科公民科教育研究会(会長・與座博好真和志高校校長)は3日、教員約20人を対象に主権者教育セミナーを那覇国際高校で開いた。明治大特任教授の藤井剛さんが「主権者教育の背景と教材科の課題」について語った。藤井さんは2日にはコザ高校でも講演した。

 元高校教員の藤井さんは「投票に行かすことだけが主権者教育ではない。生徒会を活性化させることも主権者意識を育てる」と語った。主権者として必要な交渉力や行動力を育むため、模擬裁判や討論などが有用だとも指摘した。
 学校現場で政治を語る上で求められる「中立」については「話す人の考え方によって『中立』の意味は変わる。『公平』と置き換えてみよう」と紹介。政治的に対立する社会の課題を授業で取り上げる際、異なる主張を掲載した新聞を複数使用し、メディアリテラシーを育む重要性も強調した。


18歳選挙権についての校内研修で藤井教授の話に熱心に耳を傾ける教員ら=2日午後、沖縄市のコザ高校

藤井剛明治大特任教授

 3日の研修会に先立ち2日にはコザ高校(沖縄市)で、教員向けの校内研修の一環として藤井さんが講演した。他校の教員も含め約60人が参加した。
 2日の講演で藤井さんは若者の低投票率の理由に青年期特有の「潔癖性」と「完璧主義」があると紹介。若い人の多くが投票に行かない理由に「政治や社会のことがまだよく分からないから」「政党の言っている内容が分からない」などと口にしていることに触れ「全てを理解しないと投票できない」との思い込みが壁になっていると分析した。
 その上で「大人でも皆が全政党の全ての政策を理解し比較分析して投票先を決めているわけではない」と指摘し、関心のある一つや二つのテーマに絞って各党の政策を比較する方法から始めることを勧めた。



琉球新報