「用具費、ネットで募集」 産業振興公社コンテスト 大学生がビジネス案


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スポーツに取り組む沖縄の子どもたちを支援するビジネスモデルを提案する(左から)新崎直輝さん、中村杏さん、田中沙織さん=5日、那覇市の沖縄産業支援センター

 県産業振興公社が大学生から募集した「スポーツ関連ビジネス企画コンテスト」の発表会が5日、那覇市の沖縄産業支援センターであり、スポーツビジネスを通じた「子どもの貧困」の解決を掲げた団体があった。大学の枠を超えて地域活性化に関わる「NPO法人学生ネットワークWAN」のメンバーが、遠征や用具購入などに掛かる費用を、インターネットを使って広く募集するスポーツファンディング「MEIJIN」の仕組みを提案した。最優秀賞は逃したものの、特別賞を受賞した。

 チームで唯一沖縄在住の新崎直輝さん(琉球大2年)は「自分の周りでも、用具が買えずクラブに入るのを諦める事例があった。沖縄の子どもたちがスポーツを続けられる環境をつくりたい」と動機を語った。
 構想は、プロ球団などからスポンサー費を募って事務局を運営する。県外への遠征費などを必要とする子どもたちやチームからネットで申請を受け付け、活動状況などをアピールすることで、企業・団体や一般市民からの資金提供に結び付ける。
 リーダーの中村杏さん(福岡女子大4年)は「スポンサーにとっても、将来の逸材を発掘する機会になる。子どもたち自身の手でチャンスをつかんでもらう。東京五輪に向けて夢を持ち続ける大切さを支援する」と語った。
 メンバーは「沖縄の現状を捉えたビジネスモデルを組み立てようと話し合ってきた成果を形にできた」と今後の活動へ手応えを感じた様子だった。