【島人の目】心に残る総領事


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 堀之内秀久総領事とサビーン夫人に初めて会ったのは2014年7月のこと。総領事就任後1週間ほどたっていた。ロサンゼルスのダウンタウン、リトル東京の日米博物館広場で、14年2世週祭の開会式典のときであった。

 あれから1年半、総領事の激務は続いた。南カリフォルニアの日系人のボランティア活動を熱心に見守ったり、日本政府からの訪米をもてなしたり重要な課題に取り組んだ。中でも15年5月の安倍晋三首相夫妻のロス訪問と、さらに「ジャパンハウス」開設という大きな取り組みは記憶に残るに違いない。
 堀之内総領事は私の本紙記事を読んで、最後に「南カリフォルニアにおける沖縄県系人の活躍を沖縄県の読者にお伝えしてくださることに感謝している」と必ず添える。
 続けて総領事は「当銘さんの本年の抱負を読みました。故郷の中学校でアメリカ生活や琉球新報通信員としての在り方を訪問のたびに語ってきているとの話、大変感動しました。ロサンゼルスの県人会の中でも沖縄県人会は抜群の組織力と継承性を誇っていると聞いていますが、このような郷土愛が結束力の源なのだと感じました」と感想文を寄せた。
 人間愛に満ちた言動は沖縄の現状もよく理解され、私の心に印象深く残る。
(当銘貞夫、ロサンゼルス通信員)