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県予算案、過去最高7542億円 子の貧困・経済戦略が柱

 県は8日の庁議で、2016年度の一般会計当初予算案を15年度比77億円(1・0%)増の7542億円とすることを決定した。8年連続の増額で、過去最高額を5年連続で更新した。「子どもの貧困対策」の推進に27億7千万円、「アジア経済戦略構想」の実現に227億円が計上されるなど、翁長雄志知事が公約で掲げていた政策の取り組みが大きな柱となっている。予算案は16日開会予定の県議会2月定例会に提出する。

 子どもの貧困対策として低所得世帯の高校生への奨学のための給付金事業に15年度比68・8%増の13億7920万円を措置するなど重点的に配分した。県民から理解と協力を得るため「子どもの貧困解消県民会議(仮称)」の設置も目指す。2月定例会に提出する15年度補正予算案で計上する子どもの貧困対策推進基金30億円などを含めると総額60億円になる。
 県アジア経済戦略構想に向けては大型MICE(企業の報奨旅行や国際会議、見本市など)施設の受け入れ環境整備事業に15年度予算の9021万円から大幅増の80億4429万円を充てる。新規で先端医療実用推進事業に2億103万円、沖縄IT産業戦略センター(仮称)の設立推進に3642万円を計上するなどした。
 米軍基地内の環境問題に対応する事業は15年度の約4倍に当たる1億5869万円を措置した。名護市辺野古の新基地建設問題に関する企画や調整などに5117万円を計上した。
 離島の情報格差を是正するための海底光ケーブル整備に15年度比22・4%増の30億1200万円を計上するなど離島振興にも力を入れる。翁長知事が那覇市長時代に実施していた島たび助成の県版「離島観光・交流促進事業」には1億8180万円を充てる。
 予算案増額の要因は、県内の景気拡大や消費税増税などで県税などの歳入が増えたことによる。
 一方で、障がい者介護給付費等負担金事業などの社会保障関係費の増加により、190億円の収支不足が生じるため、財政調整基金や減債基金、県有施設整備基金を取り崩して対応する。



琉球新報
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