ヤンバルクイナ輪禍37件 15年、前年比10件減


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 【北部】環境省やんばる野生生物保護センターは8日、2015年のヤンバルクイナの交通事故が前年比10件減の37件(確定値)だったと発表した。同センターは、関係機関が連携した対策の効果が出ていると分析した上で「過去最悪だった12年と14年の47件を下回ったものの、事故が多い状態が続いている」と述べ、対策の継続を指摘している。

 事故に遭った37羽のうち1羽のみが治療を経て回復し放鳥されたが、残り36羽は死んだ。
 12年に9件の事故があった国頭村楚洲の県道2号の交通事故対策重点区間(約2キロ)では、15年は事故がなかった。同区間では運転手に注意を促す看板を重点的に設置し、ヤンバルクイナが路上へ出るのを防ぐための除草も徹底した。
 県道2号沿いではノグチゲラ1件、アカヒゲ1件が死ぬ事故も発生した。