くらし

独居高齢者 元気の“薬”に 沖縄市ゆんたくサロン

1人暮らしの高齢者のクスイムンになっている「ゆんたくサロン」=1月8日、沖縄市照屋

 自宅にこもりがちな1人暮らしのお年寄りを地域社会とつなげる取り組みが、沖縄市照屋区で始まっている。週1回開く「ゆんたくサロン」は、足を運んだ高齢者に健康食を提供しており、お昼時は食事をしながら楽しく語らう常連客でにぎわう。「外出することで、身なりにも気を付けるようになった」「気持ちが前向きになった」と、健康食と交流を提供するサロンの存在が、高齢者のクスイムン(薬)になっているようだ。

 「ゆんたくサロン」は、1人暮らしの高齢者が外出の機会が少なくなると、心身への影響に良くないと考えた元沖縄市議の棚原八重子さん(75)が「栄養バランスの取れた食事を提供したい」と、昨年7月に始めた。かつての後援会事務所を高齢者の居場所として開放している。
 サロンでは、毎週金曜日の正午、ボランティアが沖縄市食生活改善推進協議会のレシピを参考にした健康食を提供する。品数は毎食平均して8品。野菜をふんだんに使い、だしをしっかり取っている献立はどれも高齢者から好評だ。料金は1食300円。食事をよりおいしく感じられるよう食器にもこだわる。
 常連客は照屋区の高齢者を中心に70代から90代までの約25人。照屋区の高齢者を中心に参加を呼び掛け、遠くはうるま市勝連からの参加もある。高齢者は、ボランティアが作る食事が出来上がるまで、健康や地域の話題などについて語らいながら過ごす。余った野菜や米などの食料を高齢者が持ち込むことも多いという。
 毎週ほぼ欠かさず参加する仲真トミさん(86)は「去年は腰も足も痛かったのに、サロンに来るようになって徐々によくなった。健康の情報ももらえて、おいしい食事とみんなとのおしゃべりが元気につながっている」と目尻を下げる。
 サロンの立ち上げメンバーで、食事作りを手掛ける宮里淳子さん(78)は「一歩も外に出られなかったという人が、今では自分から訪ねてくるようになった」と変化を喜ぶ。
 棚原さんは「高齢者が来るのを待つだけでなく、こちらから自宅に出向き、高齢者を外に連れ出したい。近隣の子どもカフェと連携し、子どもとつながる仕組みもつくりたい」と意欲を見せた。
 サロンの住所は沖縄市照屋1の17の5。(電話)098(934)6161。
(新垣梨沙)