多量飲酒、全国上回る 若い世代で顕著 男性3割「記憶なし経験」 県調査


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 金城 潤

 県民の飲酒頻度は全国よりも低いが、一度に飲む量が多く、男性の3割、20~30代の女性の1割以上が酒を飲み過ぎて思い出せないといった経験があることが、県の調査で13日までに明らかになった。男女とも若い世代の飲酒量が全国に比べて著しく多く、識者は「全国的には飲酒量が多く、問題も多いのは中高年男性。20~30代が突出しているのは沖縄にしか見られない傾向」と話している。

 「1週間に4回以上飲酒する」と答えたのは、県内は男性22・7%(全国38・3%)、女性は7・8%(同10・1%)で全国よりも少ない。しかし多量飲酒の目安となる純アルコール60グラム(日本酒3合)を超える量の酒を週1回以上飲む人は、男性が22・2%(全国9・8%)で全国の2倍、女性は6・1%(同1・3%)で全国の4・7倍以上だった。

 さらに普段飲む量が純アルコール100グラムを超える人は県内男性が30・3%(全国1・7%)、女性が13・6%(全国0・3%)と全国を大きく上回った。特に20代は男性が40%、女性も23・3%と一度に大量のお酒を飲む人が多いことも浮き彫りとなった。

 飲み過ぎて思い出せない経験があるのは、男性は26・4%(全国14・8%)、女性は20代が16・4%(同8・8%)、30代が12・7%(同5・2%)に上った。

 県は県民の飲酒行動を「機会多量飲酒」と位置付け、「未成年者、若年層、男性の働き盛り世代をターゲットに対策を講じる必要がある」としている。鳥取大医学部の尾崎米厚教授は「若年が突出しているのは沖縄にしか見られない傾向。飲酒習慣が形成される18、19歳の飲酒行動を調査した上で対策を講じる必要がある」と指摘した。

 調査は2014年12月から15年3月、15年6月から10月に運転免許を更新した20~69歳に実施した(宮古、八重山を除く)。