兼本さん(昭薬付卒)12年皆出席 「できる自信」で大学へ


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小中高と皆出席を果たした兼本高誠さん=11日、琉球新報中部支社

 【沖縄】昭和薬科大学付属高校を今月卒業した兼本高誠さん=沖縄市知花=が小学校から、中学、高校と12年間を無遅刻で通学し続け、皆出席を達成した。「徹夜で勉強した時は遅刻しそうになったこともあった」というが、気持ちを奮い立たせて通学し続けたという。やり遂げた自信をばねに大学での専攻分野も定め、さらに探究にまい進するという。

 沖縄市立美里小で6年間の皆出席を果たした時は「心掛けていたわけではないが、運よく大きな病気もなく、振り返ってみれば全部通学できていた」感覚だったという。
 小学校での達成感が背を押し、中高でも皆出席しようと気合が入った。通学距離は遠距離の浦添市までとなり、時には寝不足が影響して「遅刻するのではないかとひやひやしたこともあった」と話す。
 「できる自信」が糧になり、勉強にも熱が入って将来像も定めた。専攻分野は最新研究が注目を集める脳科学という。数学、物理の勉強を進める中で難解な問題に直面した時「解法がひらめく脳の機能に関心を持つようになった」と話す。
 勉強方法にも工夫を重ねた。「紙とペンを使わず、イメージで学習した」ことが脳に興味を持つきっかけにつながった。「研究や、学んだ成果を書籍にまとめたり、作曲してみたりと、インプットした情報をアウトプットできる仕組みを探究していきたい」と話す。