経済

災害時 住民の協力必要 沖縄観光危機管理シンポジウム

活発な討論が交わされる沖縄観光危機管理シンポジウム=26日午後、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター

 県と沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)は26日、災害時の対応などを議論する「沖縄観光危機管理シンポジウム」を宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開いた。宮城県松島町の佐藤綾氏が東日本大震災当日の役場対応を基調講演で報告したほか、県内自治体の担当者らが登壇し、災害時の観光客対応などについて討論した。

 公開討論会は、佐藤氏のほか能登半島地震で被災した石川県和倉温泉観光協会の芦本芳朗参与、座間味村役場産業振興課の仲宗根寛氏、本部町役場商工観光課の謝花裕作班長、県文化観光スポーツ部観光政策課の屋比久義副参事が登壇した。
 自然災害時の対策について仲宗根氏は、役所のある座間味島に職員が集中しているため、慶留間島や阿嘉島などで災害が発生した場合は住民の協力が必要と強調。「住民の皆さんにも観光客の避難誘導を手伝ってもらわないといけない。民間の役割を明確化したい」と提案した。沖縄美ら海水族館があり、観光客が多く訪れる本部町の謝花氏は「住民の2~3倍の観光客が訪れている。災害時はどこが安全なのか観光客は把握していない。観光マップにも避難経路を盛り込むなどしないといけない」と指摘した。
 屋比久氏は、増加し続ける外国人観光客に対応した言語の問題について「避難所で観光客と住民が一緒に生活するとした場合どう対応できるか。県や市町村で考える必要があるので取り組んでいきたい」と問題提起した。外国人対応について芦本氏は「英語や韓国語や繁体字に対応したiPadなどIT機器を活用して翻訳している」と和倉温泉での取り組みを紹介した。
 全国的に外国人観光客が増加している一方、東北地域は震災前の6割に落ち込んでいると佐藤氏が報告した。その上で「松島町としては、安全面など細やかに発信していきたい」と語った。
 公開討論会のほか、JTB総合研究所の高松正人観光危機管理研究室長によるワークショップが開かれ、沖縄で避難誘導計画作りについて各事業者らが提案した。



琉球新報