県中学新人テニス 新城、仲里 単制す


社会
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 テニスの第15回県中学校新人大会シングルスが27日、北谷公園庭球場で行われ、決勝で女子は新城未亜(琉大付)が6-4で比嘉優花(沖尚付)を下して頂点に立った。男子は仲里翼(港川)が島袋愛基(美里)を6-2で制して栄冠を手にした。

女子決勝 フォアハンドからの強烈なショットを打ち込む新城未亜(琉大付)=27日、北谷公園庭球場(諸見里真利撮影)

◆新城 要所締め、競り勝つ
 ダブルスで昨夏の県中体連を制覇し九州2位、新城未亜(琉大付)が舞台を移したシングルスで躍動した。比嘉優花(沖尚付)との決勝ではサーブや返球ミスを引きずる場面も多く6―4と苦戦。「考えすぎるとよくない」と、持ち前の力強いストロークやフォアハンドからの強烈なショット、コートの隅を突く丁寧なラケットさばきでここぞという場面を譲らなかった。
 2―1から第4、5ゲームを立て続けに失って逆転を許した。そこからはまずはミスのないよう、強すぎず隅を攻めすぎない返球も交えて相手を前後左右に揺さぶった。ダブルスで務める後衛が深いストローク重視なら、シングルスでは「とにかく走らせてポイントを取る」よう心掛けたという。
 優勝に周囲が沸くと、こわばっていた顔に満面の笑みが浮かんだ。試合中は「気持ちの波がすごくあった」。ミスによる落胆や悔しさが表情に出やすく「演技ができない」という課題も発見した。「一番に気持ちを強くしていきたい」
 4月からは3年生。シングルスで目指すのは、ひとまず九州で「行けるところまで行く」ことだ。精神面を強化しながら、元来の力強さにさらに磨きをかけていく。(石井恭子)

男子決勝 トップスピンのボールを返す仲里翼(港川)

◆集中、6ゲーム連取 仲里
 仲里翼(港川)が中体連の大会では初めての頂点に立った。好敵手の大村駿斗(鏡原)が準々決勝で敗退する“波乱”もあり、1年生の島袋愛基(美里)と迎えた決勝序盤で返球ミスが重なり2ゲームを落とす。しかし「相手を振り回そうと集中力を高めた」と続く6ゲームを連取した。
 第3ゲームから意識したのは、得意なフォアハンドからトップスピン系の球やドロップショットで相手をかき乱すことだ。プレーに集中し、甘い球をなくした。「自分のやるべきことはできた」。その一方で、フットワークの課題も再発見した。「大股にならないよう、細かいステップでボールに合わせられるようにしたい」とより高い打点からの攻撃を目指す。
 1月にダンロップジュニア大会優勝、2月には全国選抜ジュニア九州予選で3位と頭角を現している。4月から迎える中学最終学年には県内制覇と九州中体連突破、その先の全中出場を描き、練習を重ねていく。