自立へ手作り「弁当の日」 伊江島の3小中学校


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手作りの「弁当の日」で昼食を取る児童ら=8日、伊江村立西小学校

 【伊江】高校進学など15歳で親元を離れて生活する伊江島の子どもたちの「自主自立」に向けた取り組みの一つとして、伊江村学力向上推進委員会家庭教育部会(玉城盛栄部長)は8日、子どもが作る「弁当の日」を実施した。村内の伊江・西両小学校の5、6年生と担任教諭、伊江中学校の全生徒と教職員は、自分で作った弁当を給食時間に食べた。

 献立から食材選び・調理・片付け・帰宅後に弁当箱を洗うまでの全ての工程を子どもたち自身が行うもの。保護者のアドバイスを受けるなど共有の時間を持つことで、親子の絆を深めることも目的の一つだ。
 今回は村内で生産された食材を使う「地産地消」がテーマ。統一のテーマを呼び掛けたのは今回が初めて。
 児童・生徒は祖父母らの畑で採れた白菜やほうれん草、パパイアなどを炒めものやあえ物に、ゴーヤーチャンプルーも作った。伊江島産牛肉のステーキ、焼き肉、牛丼、タコミートなどの豪華弁当も登場。弁当箱を開けると「オー」と歓声が上がった。
 前日、村主催のイージマチューパンジャまつり2016の催しの一つ、「伊江島産野菜のつかみ取り」で手に入れた野菜も、ニンジンシリシリーやポテトサラダに形を変えた。
 伊江中学校3年生は、自分たちで育てたニンジンをメニューに加えるなど、伊江島産食材のおかずが弁当箱から顔をのぞかせた。
(中川廣江通信員)