LEDで見やすく 壺屋焼物博物館きょうから公開


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 より見やすく、作品の魅力が感じられる展示へ―。那覇市立壺屋焼物博物館はこのほど、昨年末から行っていた展示室の照明設備を発光ダイオード(LED)照明に改修する工事を終えた。新たな照明環境下での展示が1日から始まる。同博物館によると、全国的に博物館や美術館でのLED照明導入が進んでいるが、県内での全面的な導入は同博物館が初という。

 同博物館は国の一括交付金を活用、2015年度事業として照明設備の改修を実施。1、2階の常設展示室、3階の企画展示室の照明約450個をLED照明に切り替えた。また、展示ケースのガラスに低反射フィルムを張ったことで透明度が向上。担当者は「展示物が従来より見やすくなった」と強調している。
 改修では、東京国立博物館の展示照明専門家・木下史青デザイン室長のアドバイスを受けながら工事を実施。壺屋焼の展示物や1階に復元されている壺屋の民家などは、新たな照明環境下で従来より鮮明に鑑賞できるようになっている。
 木下室長は「全国的に見ても、美術館や博物館で考えられる最高の設備だ。従来よりも展示物が良く見え、本来の魅力を実感できるようになった」とLED導入の効果を説明。展示空間全体のバランスも整えられており、「来館者の反応が楽しみだ」と語った。同博物館のリニューアルオープンは1日午前10時から。問い合わせは(電話)098(862)3761。

LED照明に切り替えられた1階常設展示室。復元民家や展示物にバランス良く光が当たり、見やすくなっている=2月21日、那覇市立壺屋焼物博物館
改修前の1階常設展示室(壺屋焼物博物館提供)