子のシェルター来月開所 寄付、協力呼び掛け


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
子どもシェルターへの協力と設立記念シンポジウムへの参加を呼び掛ける横江崇理事長(右)=1日、県庁

 虐待や貧困などで安心して暮らせない子どもの緊急避難先「子どもシェルター」の開所を準備している「子どもシェルターおきなわ」の理事長、横江崇弁護士は1日、県庁で会見し、4月中をめどに開所することを報告した。すでに物件を確保し、スタッフやボランティアの体制づくりを急いでいるという。3月中旬にNPO法人格を取得する。

 設立記念シンポジウム「子どもシェルターが目指すもの」を6日午後2時から那覇市の県男女共同参画センターてぃるるで開催することも報告。横江理事長は「子どもシェルターの存在を知り、必要な子どもにつなげてほしい。退所後の支援も重要なので、多くの協力が必要だ」と来場を呼び掛けた。
 シェルターは児童福祉法に基づく自立援助ホームの一類型と位置付け、国と県から年間1600万円の措置費を受ける予定。安定運用のため400万円を目標に寄付金や会費を募っているが、目標額に達していないという。家電や日用品、食料もまだなく、寄付金と併せて物品の寄贈も呼び掛けている。
 シェルターとなる物件の場所は非公表。風俗店での未成年就労など福祉犯罪の被害が心配されるため、女子を限定に受け入れる。常時2、3人、年間12~15人の利用を想定している。対象年齢は中学卒業から20歳未満だが、それ以外でも受け入れる。
 設立記念シンポジウムは、東京で日本初の子どもシェルターを立ち上げた坪井節子弁護士の基調講演や、シェルターの元利用者を交えたパネル討論を予定している。入場無料。
 シンポジウムや寄付の問い合わせは子どもシェルターおきなわ事務局(電話)098(836)6363。寄付の口座は沖縄銀行二中前出張所「NPO法人子どもシェルターおきなわ設立代表者横江崇」口座番号1439901(普通預金)。